中小トラック運送会社の配車・運行管理を、一つの画面で完結させた開発事例
ホワイトボードとExcelによる手作業の配車管理から脱却し、ドライバーへの自動通知・月末帳票の一括出力まで、現場の業務フローに合わせてゼロから設計しました。
月間配車作業時間
月60時間→月20時間
月末帳票作成時間
2日→2時間
ドライバーへの連絡ミス・漏れ
頻繁に発生→ゼロ

Story 01
中小トラック運送会社の配車担当者、ある1日
- 1
06:00
出勤後すぐにホワイトボードの前へ。前日の残業対応でドライバーの休息時間が足りているか、紙の台帳と睨み合いながら確認する
- 2
07:00
当日分の配車表を完成させ、ドライバー全員に電話で確認。「さっきLINEしましたよ」「見てませんでした」のやり取りが繰り返される
- 3
09:00
取引先から急な積み替え依頼。ホワイトボードを消して書き直し、影響が出るドライバーに再度電話をかけ直す
- 4
13:00
運行中のドライバーから「便の順番、合ってますか?」と電話。手書きの配車表の読み取りミスだった。現場で混乱が起き、謝罪対応に時間を取られる
- 5
17:00
翌日の配車を組みながら、今日の運行記録をExcelに転記。数字が合わず、入力をやり直す
- 6
月末
9種類のExcelレポートを手作業で集計し、取引先ごとに請求書をWordで作成。2日がかりの作業に追われ、翌月の配車準備が後回しになる
Story 02
配車担当者の、毎日のもどかしさ
変更のたびに全員に電話をかけ直す
取引先から急な変更が入るたびに、影響するドライバー全員へ個別に電話・LINEで連絡し直す必要があります。連絡し忘れた1人のせいで、現場でトラブルが起きたことはありませんか。
誤配車に気づくのが現場に着いてから
大型免許が必要な便に中型免許のドライバーをアサインしてしまう。積載量を超えた便を組んでしまう。ホワイトボードとExcelの転記作業では、こうしたミスを事前に防ぐ仕組みがありません。
月末の帳票作成に2日まるごと取られる
取引先ごとの請求書、ドライバー別の運賃明細、国交省向けの運行記録レポート。それぞれを手作業で集計・作成していると、あっという間に2日がなくなります。その間、翌月の配車準備は止まります。
ドライバーが自分のスケジュールを確認できない
「明日の出発時間は何時でしたっけ」という電話が毎日のようにかかってきます。ドライバーが自分で確認できる手段がないため、確認のたびに配車担当者の手が止まります。
紙とExcelに情報が散らばって全体像が見えない
ホワイトボードに書いたこと、Excelに入力したこと、LINEで送ったこと。どれが最新の状態なのか、後から追うのが難しい状態になっていませんか。
Story 03
こう変わりました
この事例では、営業所の配車担当者が毎朝ホワイトボードの前で過ごしていた時間を、画面上の配車ボードに置き換えることから始めました。ドライバーの名前をドラッグして便にアサインすると、その瞬間にスケジュールがドライバーのスマートフォンアプリに届きます。電話をかけ直す必要はありません。積載超過や免許区分の不一致があれば、アサインした時点で画面に警告が出ます。現場に着いてから気づく前に、止められるようになりました。急な変更が入っても、配車ボードを更新するだけで関係するドライバー全員に自動で通知が届きます。「さっき送りましたよね」「見ていませんでした」というやり取りはなくなりました。月末の作業も変わりました。運行記録は日々の配車入力から自動で積み上がっているため、月が替わったタイミングでボタンを1つ押すだけで、取引先別の請求書・ドライバー別の運賃明細・9種のExcelレポートが一括で出力されます。2日かかっていた作業が、2時間以内に収まるようになりました。経営者は専用の画面で運行実績と売上をひと目で確認できます。配車担当者・ドライバー・経営者それぞれが自分の役割に必要な情報だけを見られるよう、権限を分けて設計しています。
App Tour
画面でみる業務改善
Screen 01
デジタル配車ボード画面
ホワイトボードに書いていた配車計画を、画面上のドラッグ操作でドライバーと便に割り当てられます。積載超過・免許区分の不一致・法定休息時間の違反が発生しそうな場合は、アサインした瞬間に警告が表示されるため、配車担当者が後から修正に追われる手間がなくなります。変更が入った場合も画面上で差し替えるだけで、ドライバーへの通知まで自動で進みます。

Screen 02
ドライバー向けスマートフォン画面
配車が確定すると、各ドライバーのスマートフォンに当日・翌日のスケジュールが自動で届きます。これまで電話や紙で一人ひとりに伝えていた連絡作業がなくなり、配車担当者は本来の業務に集中できます。ドライバー側も出発前に画面を確認するだけで積み地・降し地・時間を把握できるため、口頭の伝え間違いや確認の電話が減りました。

Screen 03
運行記録・日報入力画面
ドライバーがスマートフォンから実績(出発時刻・到着時刻・走行距離・積荷状況など)を入力すると、運行記録が自動で蓄積されていきます。月末に担当者がExcelへ転記する作業はなくなり、入力された実績データがそのまま帳票出力や運賃計算に使われます。紙の日報を回収して確認する手間もなく、管理者は画面上でリアルタイムに進捗を把握できます。

Screen 04
請求書・帳票自動出力画面
月末にボタンを1つ押すだけで、取引先別の請求書・ドライバー別運賃明細・9種類のExcelレポートが一括で出力されます。これまで担当者がWordとExcelを行き来しながら丸1〜2日かけていた集計・作成作業が、わずか2時間程度で完了するようになりました。出力フォーマットは取引先ごとの要件に合わせて設計しているため、届けた後の修正依頼もほとんどなくなっています。

Screen 05
経営者向け運行実績・売上サマリー画面
経営者は専用の画面から、当月の運行実績・売上・稼働ドライバー数をひと目で確認できます。配車担当者・ドライバー・経営者それぞれで閲覧できる情報と操作できる範囲が分かれており、必要な人が必要な情報だけを見られる設計です。「今月の売上はどうか」「どのドライバーの稼働が多いか」を確認するために担当者に問い合わせる手間がなくなり、経営判断のスピードが上がっています。

Why custom development
kintoneやExcelではダメだったのか
kintoneはカスタマイズ性が高く、多くの業務管理に活用できる優れたツールです。Excelも長年にわたり現場を支えてきました。ただし本事例では、配車・誤配車検知・ドライバーへの自動通知・帳票一括出力を一つの業務として連動させる必要があり、それぞれのツール単体や組み合わせでは対応しきれない要件が重なりました。
配車情報の管理や日報収集は kintone でも実現できます。しかし本事例では、積載超過・免許区分・法定休息時間を配車アサイン時にリアルタイムで検知し、確定と同時にドライバーのスマートフォンへ自動通知する仕組みが必要でした。kintone のプラグイン範囲では対応が難しく、複数アプリを組み合わせると運用がかえって複雑になることが分かり、ゼロから設計することにしました。
月末の帳票集計はExcelマクロで省力化できる部分もあります。ただし本事例では複数の担当者が同時に配車を更新する場面があり、Excelのファイル共有では更新の競合や転記ミスが繰り返し発生していました。またドライバーへのスケジュール通知をExcelから行う仕組みを作ることは現実的でなく、配車・通知・帳票を一つの流れで完結させるためにはゼロから設計する必然性がありました。
市場には運送業向けの配車管理パッケージも存在します。ただし本事例の取引先ごとに異なる請求書フォーマットや、9種類のExcelレポートの出力仕様は独自要件が強く、既製パッケージのカスタマイズ範囲では対応が困難でした。帳票の出力形式を自社基準に合わせることと、既存の運賃テーブルをそのまま引き継ぐことの両立が、ゼロから設計する決め手になりました。
About this case
この開発事例について
本ページは、合同会社カイゼンマニアが中小トラック運送会社の運行管理担当者様向けにオーダーメイドで開発した業務システムの紹介事例です。このシステムは既製のパッケージ製品として販売しておらず、ダウンロードや購入はできません。同様の課題をお持ちの運送会社様には、貴社の業務フロー・取引先要件・ドライバー構成などを業務ヒアリングから丁寧に整理したうえで、ゼロから設計・開発する形でご対応しています。なお、本ページに登場する組織名・固有名詞の一部は、機密保持・プライバシー保護のため仮名に置き換えています。掲載しているアプリ画像も紹介用にサンプル化・加工を加えたものであり、実運用画面そのままではありません。
FAQ
開発のご依頼に関するよくあるご質問
Q.このシステムは購入やダウンロードできますか?
いいえ、購入・ダウンロードはできません。本ページは過去にオーダーメイドで開発した事例の紹介です。同様の配車管理・運行管理の課題をお持ちの運送会社様には、貴社の業務フローや取引先要件に合わせて新規に設計・開発する形でご対応しています。まずは業務ヒアリングからお気軽にご相談ください。
Q.開発費用と保守費用の目安を教えてください。
業務範囲や機能の数によって変動しますが、配車管理・帳票自動出力・ドライバー通知機能を含む類似規模の事例では、初期開発 80〜200万円、月額保守 3〜10万円のレンジが多いです。取引先の数・帳票の種類・ドライバー規模などによって変わるため、初回ヒアリングで業務範囲を整理したうえで個別にお伝えしています。
Q.開発期間はどれくらいかかりますか?
業務ヒアリング・設計・開発・テストを含めて、類似規模の事例では3〜6か月程度が目安です。取引先の数や帳票の種類、既存データの移行が必要かどうかによって前後します。初回ヒアリングで業務範囲を確認したうえで、具体的なスケジュール感をお伝えします。
Q.既存のシステムやExcelデータと連携できますか?
はい、現場で使われている既存のExcelファイルや運賃テーブルのデータを引き継ぐ形で設計することが可能です。また、勤怠管理ツール・会計ソフト・LINEなど、現場ですでに使われているツールとの連携についても、ヒアリングの際にご要望をお聞きしたうえで設計に組み込めるか確認します。
Q.運用開始後の保守や改修には対応していますか?
はい、月額の保守契約または個別の改修依頼、どちらにも対応しています。取引先の追加・帳票フォーマットの変更・ドライバーの増員など、運用しながら出てくる変更にも柔軟に対応できます。運用開始後も長くお付き合いできる体制を整えています。
Q.機密情報の取り扱いはどうなっていますか?
業務ヒアリングの前に秘密保持契約(NDA)を締結したうえで、業務内容や運賃情報・取引先情報をお聞きします。開発したシステムのソースコードはお客様に帰属します。情報の管理体制についても初回ご相談の際にご説明しますので、安心してお問い合わせください。
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同業界・近接業界で過去にオーダーメイド開発した事例です。
貴社の配車・運行管理にも、同じ改善を。
ホワイトボードやExcelの管理に限界を感じている運送会社様、月末の帳票作成に丸1日以上かかっている担当者様に向けて、貴社の業務フローに合わせてゼロから設計・開発します。まずは現場の流れをお聞かせください。
本ページは過去の開発事例を紹介するものです。同名の製品やパッケージとして販売されているわけではありません。同様の業務改善は、貴社の業務に合わせて新規開発で承ります。本ページに登場する組織名・固有名詞の一部は機密保持・プライバシー保護のため仮名に置き換えており、掲載しているアプリ画像も紹介用にサンプル化・加工を加えたものです。



